
・webデザイナー2年目
・完全分業のweb制作会社(webディレクター)→分業をしてないweb制作会社(webデザイナー)→自社開発型のwebマーケ会社(webデザイナー)の3社のweb業界を経験

webデザイナーの適性をいろいろ調べたけど、結局向いている人ってどんな人?自分は本当にwebデザイナーに向いているのかな?
こんな質問にお答えします。
webデザイナーに向いているかいないかを知りたい方は、おそらく
- 自分にwebデザイナーになる素質があるかどうか
- webデザイナーになりたいけど、不安だから少しでも前向きになれる情報が欲しい
そんなことを思って調べているのではないでしょうか。
「webデザイナー 向いている人」と調べると、コミュニケーションが苦手でも大丈夫とか、怠け者でもいいとかハードルを下げてくれる記事もあれば、コミュニケーション能力は必要だとか、粘り強い人とか全く逆なことを書いている記事もあります。
これらを見て、自分がwebデザイナーに向いているのかどうか、余計わからなくなって不安になる方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は、
- webデザイナーの適性が記事によって異なるのはなぜか
- 本当にwebデザイナーに向いている人とはどんな人なのか
を紹介します。
最後には、未経験から独学でwebデザイナーになりたいと思っている方へのアドバイスも書いてますので、是非ご覧ください。
webデザイナーの適性が記事によって異なるのはなぜか
この問題は、どっちが正しくてどっちが間違いかということではありません。実はどちらも正しいですが、それぞれの目線が異なることに問題があります。
webデザイナーの適性を語るときの目線の違い
・会社の業態が違う
・業務範囲が違う
・モチベーションが違う
それぞれの目線の違いを詳しく説明します。
会社の業態が違う
製作会社では、webデザイナーでもクライアントと打ち合わせにいくこともある場合もありますが、自社開発でwebサービスをつくっている会社では、webデザイナーはクライアントとコミュニケーションをとることはありません。
コミュニケーションの有無が業態によって違うのであれば、それぞれの適性も変わりますね。
業務範囲が違う
完全に分業型の会社では、webデザインのみの作業になります。
一方、分業してない会社では、webデザイナーでもコーディング、構成案やメールのやり取りなどのディレクション業務も必要な場合があります。
このように業務範囲が異なると、作業によって向いている、向いていないも変わってきます。
モチベーションが違う
webデザイナーを目指す人には、「なんでもいいからとにかくwebデザイナーになりたい、あとのことはとりあえずどうでもいい」と思っている方もいれば、「webデザイナーになってキャリアアップしたい」と考えている人もいるでしょう。
後者であればもちろん、キャリアアップに必要な適性やスキルというのも、webデザイナーの適性に含まれるわけですから、前者と比べて必要のない適性があったり、厳しい適性になるわけです。
本当にwebデザイナーに向いている人とは
webデザイナーの適性が記事によって異なるカラクリがわかったとして、では本当にwebデザイナーに向いている人とはどんな人なのでしょうか。
上記では、3つの異なる目線からwebデザイナーの適性に違いがでることを述べましたが、会社の業態、業務範囲の違いは、結局のところwebデザイナーである本人の意欲次第で任せてもらえる範囲も異なります。
自社開発会社でも、外注先とのやりとりを自ら率先してやるとなると、コミュニケーション能力は不要とは言えません。
また、分業をしている会社でも、コーディングがやりたければやらせてもらえるだろうし、クライアントと直接話がしたいとあれば、打ち合わせに同行させてもらえるでしょう。
つまり、ここで本当にwebデザイナーに向いている人を考える場合は、webデザイナーになりたいと思っているあなたのモチベーション別に考えなければなりません。
したがって、webデザイナーに向いている人を
- 共通して言えるwebデザイナーに向いている人
- コミュニケーションは苦手だけどWebデザイナーになりたい人
- webデザイナーになってキャリアアップしたい人
の視点で振り分けたいと思います。
共通して言えるwebデザイナーに向いている人
まずはwebデザイナーに向いている人に共通して言える適性を見てみましょう。
webデザイナーに向いている人に共通して言える適性
・デスクワークが苦にならない人
・ものづくりが好きな人
・自主的に情報収集ができる人
・デザイナーになりたいという意志の強い人
デスクワークが苦にならない人
webデザイナーの働き方に順応できるかですね。
基本的にwebデザイナーは1日の9割は椅子に座ってます。腰痛持ちの方は大変かもしれませんが、精神的に耐えられる人であれば問題ありません。

僕は腰痛持ちですが整体に通いながらなんとかやってます。
ものづくりが好きな人
ものづくりが好きかどうかは、仕事のやりがいにつながります。
自分の作ったものが世の中に公開されることが嬉しい、誰かのためになる、なにかをつくることがただただ楽しい。
そういった人でないと、働き方以前にwebデザイナーとしては向いていないでしょう。
自主的に情報収集ができる人
webデザイナーに向いている人は、様々なところから自分で情報をキャッチすることがうまい人です。
web業界は、誰でも調べれば有益な情報が手に入るというオープンな特徴をもっていますが、その分、情報量が多すぎて本当に自分のためになる情報をキャッチアップするのが難しいです。
いかに自分で有益な情報を集められるか、これが得意な人は、webデザイナーになるために努力ができる人です。
逆に言えば、みずから情報収集ができなければ、独学なんてできませんし、スクールに通ったところでスキルも身につきません。
デザイナーになりたいという意志の強い人
もし、独学で勉強するのであれば、それなりの覚悟と行動が必要です。
業界未経験であればなおさら、「デザイナーになりたい」という志を強く持っていなければなりません。
webデザイナーという仕事は、未経験でも就職できる職業ではありますが、webデザイナーになるまでには、それ相応の努力が必要であることを忘れないでください。
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では次に、ここからwebデザイナーとしてどう働きたいかという、モチベーション別に分けてwebデザイナーに向いている人をご紹介します。
他の業務はできるだけやらず、Webデザインにだけ注力したい人
他の業務はできるだけやらず、Webデザインにだけ注力したいと考えている人は、以下の適性に当てはまれば、webデザイナーに向いているといっていいでしょう。
Webデザインにだけ注力したい人に向いている特徴
・細かい作業が好きな人
・言われたことを正確にこなしたい人
・安月給でも大丈夫な人
きちんと分業された会社や、裁量権のある会社では、webデザイナーはコーディングやディレクションをやる必要はないか、もしくは自分で選択できます。つまり、もしwebデザインにのみ注力したいのであれば、あなたはそれ以外の業務をしなくていいという選択ができます。
コミュニケーション能力は必要ありませんし、javascriptやphpなど、未経験の方にとって難しい言語を習得する必要もありません。
職場で黙々と渡された構成案にしたがってデザインに注力できます。
したがって、コミュニケーションが苦手、コーディングは好きではないという人でも、上記の特徴にさえ当てはまっていれば、webデザイナーに向いていると言えます。
一方で、業務の幅がせまい分、お給料はあまり期待しない方がいいでしょう。未経験の方であれば、年収240万〜300万。実務経験のある方でも400万程度から上がることは難しいです。
webデザイナーになってキャリアアップしたい人
webデザイナーになって副業で稼ぎたい、キャリアアップしたいと考えている人は以下の適性に当てはまっている必要があります。
Webデザインにだけ注力したい人に向いている特徴
・全体を把握できる人
・コーディングが好きな人
・ユーザー目線でデザインできる人
・売上にこだわる人
・コミュニケーション能力
これは説明する必要があるので一つ一つ見ていきましょう。
全体を把握できる人
web制作の全体を把握できれば、ディレクターとしてキャリアップが望めます。webデザイナーからキャリアアップする人はこのパターンが多いですね。
自分のデザイン業務だけでなく、制作全体を考えて行動できる人は、webディレクターとしてキャアアップできる素質を持っています。
コーディングが好きな人
コーディングが好きな人は、webデザイナーの次のキャリアとしてフロントエンドエンジニアという道があります。
フロントエンドエンジニアとはなにかというと、賛否両論ありますが、コーダーがパワーアップした感じというイメージを持っていただければ大丈夫です。
フロントエンドエンジニアは、最近増えているwebサービスの先進的な動きやシステムを操れることもあり、かなり需要が高いです。そのため年収もあがり、仕事の幅も広がり、フリーランスでも食っていけます。
フロントエンドエンジニアとしてキャリアアップができる人は、webデザイナーでもコーディングが好き、もしくは苦じゃない人かもしれません。
また、コーディングのスキルが高い人は総じて「問題解決能力」が高いです。
なぜエラーが出ているのか、より簡単にコードを書くにはどうすればいいかを自分で調べたり考える必要があります。
コーディングをやっていて苦じゃない人はきっとこの能力が高いのでしょう。
ユーザー目線でデザインできる人
ユーザー目線でデザインできる人は、UIデザイナーとしてキャリアップができます。
UIデザイナーとは簡単に言えば、プロダクトの使いやすさを追求する人です。
ユーザーがいかに使いやすく感じるかを改善することは、クライアントの事業の売上に直接繋がる仕事なので、webデザイナーよりも年収が高いです。

webデザイナーはUIデザイナーと比較するのであれば、ビジュアル(見た目のかっこよさ、美しさ)重視でデザインする人ですね。
もちろん、webデザイナーでもユーザー目線でデザインできることは超重要ですが、僕が経験した会社では実際にこれができているwebデザイナーはあまり見たことがないです。
したがって、常にユーザー目線でデザインを考えられる人は、UIデザイナーとしてキャリアップできるwebデザイナーに向いているかもしれません。
売上にこだわる人
自分がデザインしたことでどれだけ売り上げが上がるのかなど、結果を意識しながらデザインを制作できる人は、webマーケターの素質があります。
webマーケターもまた、事業の売上に直結する仕事なので、かなり給料が高いです。
webデザイナーからwebマーケターにキャリアアップできる人は、常にユーザーが売り上げにつながる行動をとるようなデザインを考えられる人であるといえます。
コミュニケーション能力
webデザイナーのうち、コミュニケーション能力が必要になるのは、上記のようなキャリアップを望んでいる人にのみです。
たとえば、あなたがどれだけユーザーに寄り添ったデザインをつくったところで、それをクライアントやディレクターにしっかり伝えることができなければ、UIデザイナーとしてキャリアアップはできないでしょう。
つまり、自分の業務範囲を広げたところの価値をアピールする、これができればキャリアアップできるwebデザイナーに向いていると言えます。
webデザイナーになれるか不安な方のための心構え

webデザインにだけ注力したいという目標はだめなことなの?
あたかも「他の業務はできるだけやらず、Webデザインにだけ注力したい人」がだめな目標設定のように聞こえますね笑
ですが、未経験の方や、独学でWebデザイナーになりたいと思っている方ほど、むしろキャリアアップを見越した目標は必要ないと思ってます。
なぜならwebデザイナーが勉強すべきことはかなり多いからです。
コーディングを極めようと思えばWebデザインなんてやっている時間なんてないですし、サイトの構成を本気で考えたいのであればマーケティングの知識も必要です。
考えなければならないことがたくさんありすぎて、右も左も分からない人にとっては、壁が高く感じて勉強を始められない、モチベーションが維持できないなどで挫折の原因にもなってしまいます。
だからこそ、webデザイナーになりたいけど不安に思っている人こそ、webデザインにだけ注力したいという目標からスタートしてほしいです。
たとえスタートが低くても、webデザイナーにさえなれれば最高のスキルアップの環境が整えられます。
したがって、webデザイナーになれるか不安な方の心構えとしては、今後のスキルアップや副業のことはひとまず置いておき、最低限webデザイナーになるためにやるべきことをしっかり絞って、Webデザインのこと以外は重く考えないようにしましょう。

僕も最初は、デザインがしたいという気持ちもありましたが、お客さんと話したくない、スーツ着たくないというわがままな気持ちもありました笑
ただ、仕事でwebデザイン学び始めてから、マーケティングやディレクションなどの上流の仕事にも興味が出てきたので、自然にキャリアアップを考えるようになりました。
最低限webデザイナーになるためにやるべきことについては、別記事で独学のロードマップを書いてますので、この記事を読んでwebデザイナーなりたい!という気持ちが固まった方は、ぜひ参考にご覧ください。
まとめ
あなたがwebデザイナーに向いているか否か、なんとなくご理解ただけましたでしょうか。
webデザイナーの適性をもう一度要約すると以下の通りです。
Webデザイナーに向いている人
共通して言えるwebデザイナーに向いている人
・デスクワークが苦にならない人
・ものづくりが好きな人
・自主的に情報収集ができる人
・デザイナーになりたいという意志の強い人
他の業務はできるだけやらず、Webデザインにだけ注力したい人
・細かい作業が好きな人
・言われたことを正確にこなしたい人
・安月給でも大丈夫な人
webデザイナーになってキャリアアップしたい人
・全体を把握できる人
・コーディングが好きな人
・ユーザー目線でデザインできる人
・売上にこだわる人
・コミュニケーション能力
もう一度言いますが、「他の業務はできるだけやらず、Webデザインにだけ注力したい人」が決して間違っているわけではありません。
自分がwebデザイナーに向いているか不安な方は、最初のスタートとしてこれだけの適性でも勉強さえ頑張ればwebデザイナーになれるということを伝えたいのです。
webデザイナーになりたい方が一歩でも前に進める後押しになれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。