
・webデザインに最低限必要なPCのスペックを知りたい!
・OSはWindowsとMacどっちがいい?
webデザイナーのゆーしです。
webデザイナーになりたいと思ったら、まず必要になるのがパソコンですよね。「デザインソフトとか使うから、高いパソコンが必要なんじゃないの?」とか、「デザイナーといえばやっぱりMac?」と漠然とイメージはあると思います。
今回は、これからwebデザイナーになろうと思っている方のために、web業界を3社渡り歩いた現役webデザイナーの僕が、できるだけ無駄な費用をかけずにWebデザインの勉強に最低限必要なPCのスペックを紹介したいと思います。
webデザイナーに最低限必要なPCのスペック
結論から申しますと、プロか素人にかかわらず、webデザイナーに最低限必要なPCスペックは以下のとおりです。
最低限必要なPCスペック
- メモリ : 16GB以上
- ハードディスク : 500GB以上
- CPU : インテル Core i5以上
- OS:Windows or macともに最新
ではパソコンに詳しくない人のために、用語の説明をしながら一つずつ解説していきます。
メモリ
メモリはパソコンの作業スペースとも言われますが、具体的に言うとたくさんのファイルやブラウザを同時に開いてもサクサク動く=メモリが大きいと考えてもらえればいいです。
これからwebデザイナーになりたいと思っている方が最低限使用するソフトは、Photoshop、Illustratorくらいです。
ですので、メモリはPhotoshop、Illustratorを同時に開いてもサクサク動く16GB以上がマストです。

コーディングソフトのDreamweaverもwebデザイナーではよく使うって聞いたことがあるけど...
Dreamweaverは、PhotoshopやIllustrator以上に重いため16GBでは足りないくらいです。
しかし、Dreamweaverはwebデザイナーに必ずしも必要ではありません。独学でwebデザイナーが使用するべき最低限のソフトについては別途記事で紹介していますので、こちらをご覧ください。
ハードディスク
ハードディスクは、案件の資料やデザインデータなどを保存するためのスペースです。数値が大きいほどたくさんデータを保存できます。
ハードディスクにはHDDとSSDという2つの種類があります。この2つの違いをめちゃくちゃ簡単にまとめると、SSDはHDDより読み書き速度が速い・軽い・動作音も小さい、けど価格が高い・容量が小さい、といった感じです。
両者の違いについての比較は、PCの周辺機器専門のBAFFALOの記事が非常にわかりやすいです。
参考URL:SSDとは?HDDとの違いは?
上記の通りSSDの方が有能な面が多いのでSSDにするに越したことはないですが、正直データさえ保管できればいいのでHDDでOKです。
1年間制作会社でゴリゴリデザインをやっていた感覚では、Photoshopのデータは1ファイル50MB~300MB、大きくても1GBは超えません。もちろん保存するのはデザインデータだけではありませんが、これからwebデザインの勉強をする人にとってはHDDでも500GBあれば大丈夫です。
一方、昨今のコロナ騒動の影響でリモートワークが急速に普及したこともあり、今後はオンライン上にデータを保管できるクラウドストレージ(google driveやDropbox)が主流になってくるかもしれません。

僕の会社でもデザインデータはすべてgoogle driveに保管しています。
容量制限はありますが、無料で使えるものが多いので、使い方に慣れておくのもいいですし、500GBのHDDとうまく使い分けて容量を分散させるのもいいでしょう。
CPU
CPUとは、PCの処理速度です。
以下のように、core数が大きくなるほどPCの頭が良くなり、サクサク動きます。
- Core i3
- Core i5
- Core i7
- Core i9
webデザイナーに必要なスペックは Core i5以上であれば十分です。
OSのバージョン
OSのバージョンはWindowsでもMacでも最新にしましょう。
webデザイナーが使用するPhotoshopやIllustratorなどのデザインソフトは日々アップデードしていくものです。
Adobe製品も昔は買い切りでしたが、サブスクリプション(月額制)になってから常に最新の状態でデザインソフトを使用できるようになった反面、OSも新しい状態でないと対応しなくなってしまう場合が出てくるのです。

例えば、Windows10以上でないと、AdobeXDというUI/UXデザインツールが使えません。
対応しないという他に、古いOSだとバグが生じる原因にもなるので、安全に最新のソフトを使いたいのであれば、OSは常に最新にしましょう。
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言い切ってしまえば、webデザイナーが考慮すべきPCのスペックはこれだけでいいです。
その他はケースバイケース、もしくはどうでもいいです。なので次の章では、僕の経験談から他のPCスペックの比較検討して、おすすめを紹介していきたいと思います。
その他のPCスペックの比較検討
ノートPCかデスクトップPCか
個人的にはノートPCがおすすめです。おすすめする理由は以下の通り。
ノートPCがおすすめの理由
・勉強会・セミナーに持っていける
・カフェやコワーキングスペースで作業ができる
・作業している姿がかっこいい(特にMac)
webデザインの勉強といったら、一人で黙々とやるイメージかもしれませんが、今では一人で作業するだけでなく、webデザイナー同士で気軽に交流できる場がたくさんあったり、セミナーで有益な情報を得ることができたりなど、家の外でWebデザインを学ぶ機会も増えています。
こういった場に積極的に参加したい人や、家で集中できない人は絶対にノートPCがおすすめです。

僕は勉強会に参加したことはないですが、家で集中できない派なので勉強するときは早朝からカフェにいってノートパソコンを開いてましたね。
ノートパソコンのデメリットとしては、画面サイズがデスクトップと比べて小さいので、複数のタスクを同時にこなすには少々面倒なくらいです。
それでも、少し大きめの画面サイズを買えばそれほど気にならないです。
PCの画面サイズ
webデザイナーにおすすめなPCの画面サイズは以下の通りです。
おすすめなPCの画面サイズ
・ノートPC:15インチ・解像度1366×768px
・デスクトップPC:21.5インチ・解像度1920 x 1080px
インチは物理的な画面サイズの大きさ、解像度は画面のキメの細かさです。
PCの画面サイズというとインチの方をイメージすると思いますが、実はwebデザイナーが本当に考えるべきは、解像度です。
同じインチ数でも、解像度が違うだけで、webサイトの見え方は大きく変わります。
上記のように、自分のPCの解像度以上のサイズのwebサイトを見ると、見切れてしまいます。
したがって、もしユーザーがあなたのつくるwebサイトを自分以上の解像度のPCで見ることをを想定してデザインを作るのであれば、常に見切れた状態でデザインをチェックしなきゃいけないということです。
だったら、インチが小さくても解像度は高ければ高いほどいいですよね。
ではここでノート、デスクトップの解像度をそれぞれ1366×768px、1920x1080pxと推奨している理由は、Statcounter GlobalStatsが提供しているPCユーザーの画面サイズのシェア率を考慮しています。
参照サイトをみてわかるように、PCユーザーの
- およそ24%が解像度1366x768pxのPCを使用
- およそ20%が解像度1920x1080pxのPCを使用
と全体の画面サイズのおよそ半分を占めている(2020年5月現在)ので、ノートパソコンでは解像度1366px、デスクトップでは解像度1920pxをおすすめしているというわけです。

じゃあなんでノートPCは15インチ、デスクトップPCは21.5インチがおすすめなの?
それは単純に、それぞれの解像度をもつPCのインチ数がノートPCでは15インチ、デスクトップPCでは21.5が多いからというのもあります。
またwebデザイナーは、Photoshopを開きながらgoogleで調べ物をしたり、フォルダを開いたりと複数のタスクを同時に行うことが多いので、インチ数がある程度大きいほうが作業しやすいというのもあります。
これは他のwebデザイナーの方や僕の肌感なので、しっかり解像度があるものであれば、おすすめのインチ数より小さくても問題ありません。
Macか、Windowsか
これは正直本当にどっちでもいいですが、経済的に余裕のある方はMac、余裕のない方はWindowsがおすすめです。
以下ににそれぞれの特徴をまとめてみました。
Macの特徴
- Retina対応で解像度が高い(めっちゃキレイ)
- Windowsも使える
- UI/UXツール「sketch」が使える
- 価格が高い(20万〜40万)
Macの特徴をピックアップすると、「Windowsも使える」というのは、複数のOSをインストールできる機能(Boot Camp、VMware、Parallels Desktopなど)を使って、Windowsが使えるようになります。
UI/UXツール「sketch」というのは、AdobeでいうXDみたいなツールですね。
これからWebデザインを学ぶという方は触れる機会はほとんどないのでこれが使えるからといってMacを買うべきとは言いません。
また、MacはWindowsより電源の起動がはやいなどという意見もありますが、最近のWindowsは性能が高く、Macと比較して遅いとは断言できないでしょう。

MacでWindowsも使えるとなると、やはり問題となるのは価格くらいですね...
Windowsの特徴
- 同じスペックでも安い
- OSのシェア率としては圧倒的
Macは性能がいいから高いと思いがちですが、実はそんなことはなくて、性能の良いWindowsであればMacとスペックはほぼ変わりません。
もちろん先ほどの特徴のように、Macにしかないスペックももちろんありますが、価格のほとんどがMacという「ブランド」の価値であると考えていいでしょう。

ただのTシャツでも、ミ●キーのキャラクターデザインが入るとお値段が爆上がりするのと同じだと思ってください。
OSのシェア率については、Net Applicationsが公表している2019年12月のデスクトップOSのシェアをみてもわかるように、Windowsが90%、Macが10%と圧倒的にWindowsが大きく、web制作会社でもWindowsしか使用していない会社も多く存在している可能性が高いです。

僕が勤務していた制作会社2社では、1社目はMac、2社目はWindowsと、五分五分といったところです。デザインにこだわる制作会社はMac、デザインがメインではない事業会社はWindowsという考え方でもいいのではないかと思います。
モニターは必要か
もしあなたがPCの画面サイズでお伝えした15インチ・解像度1366×768pxのノートPCを買おうと思っている場合は、21.5インチ・解像度1920×1080pxのモニターが必要でしょう。
理由は、PCユーザーのおよそ20%が解像度1920x1080pxのPCを使用しているということもあり、それをカバーするには解像度1366×768pxのノートPCでは不可能だからです。
実は15インチのノートPCでも解像度1920x1080pxのものはあるのですが、高額な上に、解像度が高すぎてもインチが小さいと作業がしにくいので、おすすめしません。
僕が今使っているモニターは、中古で8,000円程度で購入したBENQというメーカーのものです。
発色がキレイなので気に入っています。
Webデザイナーのモニターとしておすすめしている人もいるみたいですよ。
BenQ PD2700QはWebデザイナーにかなりおすすめできるモニター #benqhttps://t.co/Nx8rSERAcV
— たいしょん@岐阜のWebエンジニア (@taishon_blog) May 26, 2020
PCは新品か中古か
こちらも経済的に余裕があるかないかですが、スペックさえ満たしておけば中古でも全然問題ありません。
僕が独学を始めた時はPCも中古でした。
上記は新品ですが、中古で買った当時は20,000円という破格で、「このスペックでこの値段はあやしすぎないか?」と思うでしょうが、どけちな私はこれでも出費すべきかかなり悩みました。
実際に使ってみたところ、デザイン作業において不自由はほとんど感じませんでした。
おそらく安い原因としては、
- バッテリーの持ちが悪い(満タンでも2時間で切れる)
- 分厚すぎ重すぎ
この2点くらいで、ここに不自由を感じなければ中古PCをおすすめします。分厚すぎ重すぎでも一応持ち歩けます。
実際にこれで僕はwebデザイナー に慣れたわけですから、20,000円の中古PCでも未経験からwebデザイナーになれるといっても過言ではありません。
まとめ
以上で最低限の話の他にもいろいろ書いてしまったので、以下に要点をまとめさせていただきました。
最低限必要なPCスペック
- メモリ : 16GB以上
- ハードディスク : 500GB以上
- CPU : インテル Core i5以上
- OS:Windows or macともに最新
最低限必要なPCスペック
- ノートPCの画面サイズは15インチ・解像度1366×768pxがおすすめ
- デスクトップPCの画面サイズは21.5インチ・解像度1920 x 1080pxがおすすめ
- 経済的に余裕のある方はMac、余裕のない方はWindowsがおすすめ
- ノートPCだけを買おうと思っている方は、21.5インチ・解像度1920×1080pxのモニターを買おう
- PCは中古でも問題ない!
PCのスペックに重視するのは、webデザイナーになってからです。
webデザイナーを目指している方は、ソフトさえ使えれば独学できますので、スペックより価格を抑えることを考えて、浮いた費用をデザインの勉強に費やしましょう。
無駄な時間や費用をかけずに、最短でwebデザイナーになれることを願っています。